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ピアノ教室に通うとなると発表会には出たほうがいいのか出なくてもいいのか

ピアノ教室でレッスンを受けることとなると、必ずと言って良いほどぶつかるのが「ピアノ発表会」と言うものですよね。

ピアノ教室でレッスンを受けることとなると、必ずと言って良いほどぶつかるのが「ピアノ発表会」と言うものですよね。

当教室においても、夏と冬の年2回大規模と小規模な発表会を開催しています。いずれも義務参加ではなく、任意の参加とさせていただいています。

まずそれは必ずしもすべての生徒さんが発表会に出る必要がないと言う考えからでもあります。人の前に出ることが精神的ダメージを追うほど苦痛であること、あるいは何らかの精神的な障害もあり、人前に出ることをが必ずしも本人にとって良くない結果をもたらすと言うこともあるからです。

しかし、多くの生徒さん(以下、幼児さんから中高生位までの生徒さんを対象とした話になりますが)にとって教育的観点から発表会に参加するいわゆる舞台で自分の成果を発表すると言うのはとても大切な機会だと思っています。(ですから年2回も開催しているとも言えるでしょう)

一重に発表会といっても、一人ひとりにとって何を学ぶかは異なっており、また教育的観点と言うことを考えると、先生を始め、ご家族の方々など、周りの大人がどういうことをお子さんに学んで欲しいか、何を学ばせてあげるのかをしっかり考えてサポートしていく必要があると思いますので、以下に、いくつかの観点から「発表会の教育的意義」を述べさせていただきたいと思います。

①目的設定とやり抜く力(非認知能力)

発表会で演奏すると言う事は、期日までに物事を仕上げないといけないと言うことになります。

私たちの立場からすれば、子供さんがこの曲をやると決めて、楽譜をを用意してレッスンを始めた時点で「この曲を後何ヶ月で何回のレッスンで仕上げなければならない。」と言うことを考えます。

ちょうどそれは期日までに建築物を建てたりプロジェクト完結させると言うことに似ていると思います。

初歩の段階では、それを先生の方で計画を持ってやっていくことになります。例えば全体が3つに分かれている曲であれば、4月5月6月の3ヶ月間でそれぞれ1つの部分を仕上げていけば良いと言うことになります。そして7月に入れば各部分をさらに掘り下げて、音楽的な処理や本番をイメージしたい練習をしていくような段取りとなります。

小学校高学年位にもなると、これまで何度か発表会に出た経験のある生徒さんは概ねそういったことがわかってきていると思います。

全体の構図を読み取り、各部分をどれぐらいの期間をかけて仕上げていくか、またその各部を細部に分けるとどのように取り組んでいけば良いのか、そこに時間的なスピードを考えながら計画を立ててい行くことになります。

これらの学習は、普段の学校の勉強にも応用されることであり、特に高校大学等の受験等においては、とても大切な力となってくると思います。

計画が立てられれば、全て計画通りと行かなくとも、自分のペースに合わせて作業を少し早めたり、少し緩めたり、あるいは計画自体を途中で修正するなどと言ったことができてくるようになると思います。

②普段と違ったシチュエーションにおいて、物事を普段通りに遂行する力を身に付ける。

いわゆる日常とは、違った1日を過ごさなくてはならない場面と言うのは、人生に必ず出てくると思います。

例えば、入学試験などは最たるものです。たった1回の試験で、自分の将来が決まってしまうような時、緊張なくしてできるはずはありません。社会人になれば、人の前で、何かのプレゼンテーションをしたり、あるいはパーティーや、いろいろな式典などでスピーチをしなくてはならない場合もあるかもしれません、

そういった時に、通常ではない自分の精神状態において、普段通りに物事を進めるていく力を持つことがとても大切です。

発表会に置いて良い演奏ができるように集中して挑むことができればとても良い結果につながってくると思います。しかし、その裏付けとなるものは、やはり普段の積み重ねであることも間違いありません。例えば、九九を覚える時は何度も何度も反復練習をすると思うのですが、しっかり覚え込んでしまえば、たとえ緊張した場面でも、頭より先に口が勝手に動いてくれるようになってくれていると言う経験はありませんか?

人前で演奏するときに、体が覚えていなければ集中して演奏することができなくなってしまい、余計な緊張が生まれて体が硬くなってしまって、いつもできることができなくなってしまう。

そういう経験をしてはいけないわけではありません。そういう経験を無視したのならば、次のときにはどうしたらそれが克服できるのかと言うことを考えていく必要があると思います。

何度も何度も繰り返し練習して、本当の意味で身に付けると言うことがとても大切になってくると思います。

よく「ピアノ発表会では暗譜したほうがいいのですか?」と聞かれますが、これまでの話の流れからすると、暗譜した方が良いと言うこともお分かりいただけると思います。

九九の話に戻りますが、逆に言えば、小学校低学年までの学習は反復練習がとても大切です。

どんなシチュエーションにおいても記憶したことが体から染み出てくるようにしておけば、ピアノの発表会でもまた入試の時にでも「何だっけ?」とならずに済むのではないでしょうか。

 

③音楽に対してイメージを持って表現できるようになる。

初歩の段階、あるいは幼少期のお子様には当てはまらないかもしれません。処方の段階においては、先程の話にもありましたように、反復して練習すると言うことがとても大切になってきますので「やったー!間違えずに聞けたぞ!」と言うのも、とても大切になってくると思います。

しかし、初歩の段階を過ぎて、演奏する音楽が、少しレベルが上がってくると、楽譜上に書かれていることの意味を理解しながら弾くことがとても大切になってきます。

どうしてそのリズム?どうしてその和音?どうしてそこで転調しているの?そういったことを一つ一つ考えながらでは、それに対してどんな音がふさわしいのかと言うことを掘り下げてじっくりと考えていくことが大切です。それは役者さんが一言、一言の言葉の意味を考え、どのように表現していくか、あるいはどのくらい間を開けて表現するのかと言うことを考えていくことと同じです。いえ役者さんでなくとも、普段の会話でもどういった言葉を選んでどのように話すかと言うのはとても大切です。

通常のレッスンにおいては、エチュードを合格すると言うことにおいて、100点満点を求めるわけではありません。そのエチュードの曲の持つ課題がクリアできているかということが1つ大切なポイントになりますし、それをした上で演奏に流れを持ってできているかと言うことになってくるのだと思います。概ねそれが8割前後できていれば合格となるのではないでしょうか。その時に100点満点ではなくとも、また次の曲で同じような学びもあったりしますので、進みながらその完成度上げていくと言う進め方もできると思います。

しかし、発表会においては1つの作品を仕上げるわけですから、しっかりとその細部まで磨きをかけていく必要があります。間違えずに行けたと言うこともとても大切ですが、やはりその音やフレーズの意味をしっかり考えながら、またイメージを持ちながら掘り下げて演奏すると言うのはとても大切です。

例えれば、演奏と言うのは「書き方」の勉強ではありません。どちらかと言うと「書」の勉強に近いと思います。

先生は弾いたことを真似をする。それもテクニックを身に付ける上ではとても大切ですが、普段のレッスンの曲以上に、じっくりと時間をかけて熟成させることができれば最終的にできたものが、やはり生徒さんお一人お一人の顔や性格、個性が違うように、一人一人違う演奏となってこそ素晴らしいと思います。

「中途半端にすること」「適当にすること」などを個性とは言いません。しっかり掘り下げられた演奏であれば、例え未就学のお子さんであっても、小学生のお子さんであっても、中学高校のお子さんであっても素晴らしい演奏だったと感じることができると思います。

④しっかりとした社会性や、価値観を身に付ける。

これは先程の③ととても関係があります。

先ほど述べたように掘り下げられた演奏と言うものは、その中に個性が光ってきます。初歩的な段階の間違わずにできたと言うのではありません。

間違わずにできたと言う事はとても大切なのですが、逆に言えば私は間違わなかった。〇〇さんは1個間違えた。〇〇君は二箇間違えたと言う確率的な上下だけの価値観の中で、物事を見ていくこととなります。100点を取ったから、偉い50点だから、偉くないと言うのでは、あまりにも狭いものの見方ではないでしょうか。 50点であっても、その前30点から20点伸ばせたのであれば、それはそのプロセスにおいて大変な努力をした結果であるとも言えると思います。表面的な点数だけを見るのではなく、その結果の背後にあるものをしっかり見つめていく必要があると思います。それと同じようにしっかりとした演奏から出てくる個性というものは、その人の考えやイマジネーション性格気質いろんなものが表現されます。

同じ曲を演奏しても、人によって演奏がおのずと変わってきます。その人それぞれの個性が音となって表現されていること感じ取る。それは自分と違っている場合もあるとは思うのですが、とても興味深い発見がそこにはあると思います。それがお互いを尊重し、認め合うと言うことにとても大切であり、演奏通して人物を2次元あるいは3次元的に見ていくことにもつながります。

⑤親子関係をより良いものにする

発表会で時々目にするのですが、3歳や4歳の子がステージに1人で上がってお辞儀をして演奏する。そして演奏が終わればまたお辞儀をしっかりする姿を見て涙ぐんでいる。お母さんやお父さんの姿です。

こないだまで赤ちゃんだった我が子がしっかり成長した姿を見て、本当に感動の瞬間だと思います。

これははじめての時だけではありません。去年の発表会、今年の発表会、来年の発表会も皆さん一生懸命頑張ってきたと思います。その瞬間、瞬間に心からの拍手を送ってあげて下さい。でもいつもうまくいくわけではありません。

途中でモチベーションが下がってしまったり、練習がうまくいかなくなってしまったり、いろいろな状況が生まれてくると思うのです。いわゆる壁に当たってしまうと言うことです。しかしそういった時にどうすればいいのかもし技術的なことであれば、もちろん先生に聞いていただくのはとても良い手段だと思います。具体的に何が原因でそうなってるのかを一緒に考えてあげて欲しいのです。「発表会があるのに、なんで練習しないの?」と叱るのは簡単ですが、ではなぜしないのかを考えてあげて欲しいのです。もしかしたら楽譜が読めていなくて、どう弾いていいのかわからないのかもしれません。音はわかるけど、どのように指を動かすとうまくいくのかわからないのかもしれません。またはどこから手をつけていけばいいのかわからないのかもしれません。そういったことを細かく聞いてあげて先生に伝えてくださればきっとしっかりとサポートができると思います。もちろんレッスンで見させていただければどこが詰まっているのか先生からすればすぐにわかるかもしれません。でも練習の大半はおうちでされることが多いです。ですので、なぜそういう状態になってるのかというのできるだけ分析的に考えてあげていただければと思います。

物事達成させてあげようと思えば、必ず壁にもぶち当たると思うのですが、親子で一緒に乗り越えていくと言うのも良いのではないでしょうか。もちろん重要な部分は先生の方でしっかりとサポートさせていただきますのでご安心ください。

発表会と言う機会を得ることで、いろいろ多くのことを学んでいただけるのではないでしょうか。お子様にとって発表会と言うのはあくまでも教育的機会だと思っています。

そこから何を学び、どのように伸ばしていくかそれは私たち先生の力にも変わっていますが、お家の方も一緒にサポートしていただき、お子様のいろいろな力を伸ばしていってあげたいと思っています。

より、多くの方が、発表会にご参加されて「よかった。」と言っていただけるように努めて参りますので、よろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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